創業の想い

小さい頃私は小児喘息だった。

冬になるととてもつらく、夏は小学校4年生までプールに入る事ができなかった。父親の田舎に引っ越し、360度山が見える空気のきれいなところに変わると不思議と喘息は治った。特別な薬も必要なく「空気を美味しく」するだけで治った。

ある日、お客様の家をリフォームした後、自分自身シックハウスで目が痛くなった。経済性や施工性重視の住宅建材を使う事に疑問をもった。「本当にこんな家でいいのだろうか・・・」。人生の大半をすごす我が家の「空気を美味しく」すること、それはとても重要な事。

特に免疫力の弱い小さな子供がいる家では。わが子には安心で無添加な食べ物を与えたいように、住まいもできるだけ無添加でありたい。そう願い、化学物質を使わず、自然素材中心のリフォームショップを立ち上げた。



ただ、自然素材は、工業化製品である合板やビニルクロスに比べまだ高い。そこで、お客様自身が施工に参加しコストダウンできる「施主参加」やお施主様自身が安く手に入れた商品を取り付ける「施主支給」に力を入れた。「健康や環境にいいものを少しでも手ごろな価格で普及したい」そんな思いがあった。結果的に家づくりに愛着を持って頂けるお施主様が増えた。

ある日、『リフォームして本当によかった。娘がまず学校から帰ってきて「お母さんただいま!」って言ってくれるようになったんです』と嬉しそうに話す奥さんを見て何のためにこの仕事をしているのかを実感した。キッチンを変える事が目的ではなく、快適なLDKにすることにより得られる「したい生活」を提供する事。リフォームは「手段」であり、目的は「家族の明るい会話を増やす」「安心して家族が快適に暮らせる」事。



リフォームには「人を喜ばす力」がある。「家族を明るくさせたり、楽しい会話を増やす力」がある。家族が参加することにより家に愛着を持ち、楽しみながら世界でたった一つの自分達の思い通りの家づくりをこれからも増やしていきたい。

リフォームによって、お父さんも、お母さんも笑顔で明るい会話が飛び交う家庭ができ、それを見ている子供たちが安心して過ごせる家族が一つでも増える事を願う。また、今後深刻になるであろう環境問題においてもリフォームが持続可能な循環型社会にとっていい影響を及ぼす事を願う。